『ディレッタントという名の私小説集』9月2日(木)
山の中を走る電車の中で本を開く。
ヨーロッパに暮らしている日本人の女性作家が書いた『ディレッタント』という名の私小説集。
本はちくま文庫から出たもののようだ。
表現や内容が難しい部分もあるが、共感するところも多い。
読んでいると、ヨーロッパの秋から冬にかけての寂しげな街並みやその美しさ、街に暮らす人々の苦しみや喜びが切々と伝わってきて、良い本だなあ、と思う。
(起きてから調べたら、
ディレッタント【(英)・(フランス)dilettante】
芸術や学問を趣味として愛好する人。好事家(こうずか)。ジレッタント。
だそうです。)
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電車はやがて駅について、僕は何かの試験会場へ行く。
(たぶん英語のTOEIC試験みたいなもの?)
なかなか自分の席が見つからない。
206番という番号を手掛かりにやっと見つかるが、既に試験は始まっている。
僕の席の周りには不良めいた人たちが固まっていて、僕の机でチャーハンを食べている人もいる。
素直にどいていくれるが、机はなんだか中華料理の店のように脂っぽい。
『口から飛び出すトビウオ』9月1日(水)
家のリビングで、お皿に乗っていた冷凍の小魚を口に入れる。
おやつ感覚だったのか。
凍って硬いのでしばらく口の中で溶かす。
そのうち口の中で温まってやわらかくなった魚がピチピチと動き出す。
気持ち悪くなって口を開けると、翼をバタつかせながら少し滑空して流しに落ちた。
トビウオだったのか。
ちょうど三角コーナーに入って、ときどき弱ったセミのようにバタバタしている。
拾い出して調理して食べる気にはならず、さりとて飼うわけにもいかず、心がモヤモヤとする。
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