『戦場に生まれる友情~メダカ~幼馴染』7月18日(日)
ベトナム戦争のさ中(おそらく)、ベトナム兵が竹林を走っていく。
それを追う米兵。
米兵は勝ち誇ったようにあざ笑っている。
米兵は最新の強力な武器を持っているのだ。
それに対してベトナム兵は丸腰で、彼の死は火を見るよりも明らかである。
米兵は本気で銃を撃つのだが、不思議と弾はあたらない。
ベトナム兵は落ちていた竹を取り、米兵に向き直る。
最後の悪あがきか…。
しなる竹は米兵を翻弄し、その技はただの遊びのようにも、熟練した武術のようにも見える。
米兵は為すすべもなく、柔らかな竹一本にやり込められる。
不意に二人の視線が交わる。
その時、意外にも二人の間には友情のかけらが生まれたのが見える。
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蕎麦屋に入り、持っていたリュックをテーブルに置いて上部のジッパーを開けると、中から水があふれて来る。
その水にはメダカが数匹おり、ぴちゃぴちゃとはねている。
慌ててカバンの中に戻そうとするが、全てのメダカは救えない。
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夕方、雨の中歩いていると、バスの中に幼馴染の秋山君の姿が見える。
彼は疲れているように見えるが、どこか満ち足りたような労働者の誇りのようなものを醸し出している。
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