『バーチャルリアリティベイビー』10月29日(金)
どこか広い白っぽい場所で布団にくるまっていると、遠くからドーベルマンのような黒っぽい犬が4匹走ってくる。
嚙まれるのか?それとも顔中なめられるのか?ドキドキしていたが、彼らは一定の距離を保って僕に寄り添うだけだった。
そのうちの1匹がいつの間にか白人の1~2歳の男の子の赤ちゃんに変わっていた。
その赤ちゃんは感情表現が豊かで、泣いたり笑ったりとても忙しい。
少し離れたところにある洗濯機が何かエラーがあったようで電子音を出して止まったのを見て、「洗濯物が洗われなくて可哀そうだ」と泣いたりする。(言葉は話せないが、僕には彼の思っていることが手に取るようにわかる。)
壁にテレビがあって、ワイドショーがやっている。
アナウンサーが、僕の目の前にいる男の子は「こんなに泣いてばかりでしたが、20数年後、立派な青年になりました。」という。
ん?ということは僕が見ている男の子の姿は20数年前の姿ということ?
男の子を見ると、彼の輪郭が少しぼやけて、古いビデオテープのようなノイズが走っている。
僕はテレビ番組が見せたバーチャルリアリティの世界の中でその番組を見ていたということのようだった。
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