『ホームパーティー』 5月21日 金
しとしと降る雨の街を歩き回り、道を聞きながらやっとパーティー会場にたどり着く。
会場の入り口には年配のガードマンがいるのだが、なかなか僕を入れてくれない。
しばらくの押し問答の末にしぶしぶ入れてくれる。彼は職務に忠実なだけで悪い人ではないのだろう、と勝手に納得する。
既に多くの人が集まっている。料理は持ち寄りで、僕はトマトベースの料理を3つほど持ってきており、棚に皿を据える。
みんな割と手を伸ばしてくれるのでうれしい。
フランスパンのバケットがあり、僕の料理を載せて食べたら美味しいだろうな、と思うのだが、小麦粉製品は避けていることを思い出して結局手にしない。
奥の方では鉄板でステーキを焼いてくれるサービスがあり、持ってきた豚肉の塊を渡す。
完璧なシェフの姿をした男の人は、マキタスポーツにそっくりである。マキタスポーツ オフィシャルブログ Powered by Ameba (ameblo.jp)
マキタスポーツ(仮)は僕の渡した豚肉をひとしきりいろいろな角度から眺めると、
「これはなかなかの上物だぞ!」
と少しテンションを上げながら早速焼き始めてくれる。
焦げ目が食欲をそそる。
『シェフのパーティー ~傘の帰還、歌が生まれる』5月20日 木
40代くらいのアメリカ人?の女性のシェフがパーティーを催す。
彼女自身の誕生日なのか、多くの人々が祝福の雰囲気を出している。
ここは彼女の経営するレストランのようで、各テーブルに美味しそうな食事が運ばれる。
僕はビデオ係を買って出て撮影を始める。
彼女へのおめでとうメッセージを集めるのだ。
ところが、まだ序盤でビデオの充電がほとんどないことがわかり、すぐに充電をすることになってしまう。気をもんでいるがなかなか充電はできず、そうこうしているうちに皆帰り支度で、まったく役に立つことが出来ず申し訳ない気持ちになる。
帰り道、雨降りである。
僕には傘が無い。
だがステンドグラスのように輝く空は美しく輝いており、気分はこれ以上なく晴れやかである。
のぞいた雲間からは幾筋もの光が地上に降り注いでいる。
ふと見上げると、黒い傘が開かれたまま、強い風にあおられながらクルクルと宙に浮かんでいる。
そういえば、こんな具合に風が強い日に持っていた傘を持っていかれて無くしてしまったことがあった、と思い出す。
その傘はフワフワとただよいながらこちらに降りてきて、ついに奇跡のように僕の手に柄が収まる。
その瞬間、脳内に音楽と言葉があふれ出し、新しい歌が生まれる。
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