昨日、ICL手術を受けてきました

ICL

一昨日書いたように、昨日ICL手術を受けてきました。
明日、ICL手術を受けます | 雨の星 探検記 (amenohoshi.com)

僕がICLを受けたのは以下のクリニックです。

ICL(眼内コンタクトレンズ) | 品川近視クリニック【公式】 (shinagawa-lasik.com)

長いブログになってしまいましたが、良かったら読んでみてください。

手術当日まで

5月末にICL治療の適応になるかどうか、また、視力の詳細な確認のために1回来院していました。
様々な検査や診察があり、実施にはとくに問題がないということになりました。
(2~3時間かかったかな。)

そこからレンズの注文、届いてから日程を決める、という流れになります。

レンズは思いのほか早く届いたのですが、手術の予定が混んでいるとのことで7月24日になりました。(最初に来院してからちょうど2ヶ月くらいで手術になりました)

いままで老眼を感じたことはなかったのですが、計測によると老眼の兆候も出ているそうで、
ICLで視力が上がることによっていままで気にしていなかった老眼に気づきやすくなる、という話もありました。
必要な時には老眼鏡をかけることになるかもしれません。
そこは仕方ないですね。

ICLは医師がメスを使ってレンズを通す穴を開ける手法と、カタリス(CATALYS)というレーザーの機械で開ける方法があるとのことで、その日は答えを出さずに良かったので後日考えた結果、僕は機械の方を選択しました。

治療成績はほとんど変わらないものの、機械の方が術後の痕がより綺麗になるのと、感染症のリスクが減るという説明があったためです。
(金額は20万円くらい!高くなります)

僕がもっと若かったり、もっとお金が無かったら安い方にしてたと思います。

それ以前にもっと安価で生命保険でカバーできる場合もあるというレーシックにしていたかも。

当日までの3日間は1日5回、雑菌の繁殖を抑えるためのレボフロキサシンという目薬を点眼します。

手術当日

当日の朝。
メガネ最後の日。(↓メガネの度が強いのわかりますよね)

14時20分過ぎ、クリニックに到着。(予約は14時半)
名前とコロナ感染状況のアンケートに記入、診察券渡す。

待合室に通されて少し待つと、呼ばれて廊下のイスで瞳孔を開くための目薬をさしてもらい、おなじ目薬が入った小瓶を渡されます。

以降、10分おきに自分で点眼するように言われて、その後暗い別室で瞳の虹彩の写真を撮られました。

待合室に戻って点眼を繰り返していると少しずつ近いところから焦点が合わなくなってきます。

15時前にまた呼ばれて、受付で契約書を提出。

代金の支払いもここで。

携帯電話や財布なども含めて持ち物を全てロッカーに入れて、別の待合室で待つように言われます。

(死出の旅に出るときはタマシイしか持っていけないんだなあ、などと関係ないことを想いました。大げさ。)

その待合室で術後1週間目の保護用にかける透明なサングラスのサイズを確認します。

サイズはMとL。

僕はL。顔の横幅が広いのか、締め付けが強めなので少し痛いです。


もうすぐ手術

しばらくすると手術のエリアに入ります。

エリアに入る時に靴を脱いでスリッパに履き替えます。

部屋に通されてちょっとすると、看護師さんが青いシャワーキャップみたいなものをかぶせてくれて(周囲をテープでとめられます)、メガネをとるように言われます。

メガネを取ると、ボンヤリした視界になって、

「ああ、このボンヤリした視界ともお別れなんだなあ」と少し感傷的に。

手の輪郭や、他の患者さんの体の輪郭がボワボワなっているのを改めてまじまじ見つめて、最後のボワボワを楽しみました。

そういえば、以前美容院で美容師の人に「メガネって大変ですね」みたいなことを言われた時、

「僕にはメガネを取ることによって世界をボンヤリ見ることができる能力がある、と考えるようにしています」

と答えたことがあったのですが、僕は今からその能力を自ら捨てようとしているのだ、などと考えていました。

しばらく10分くらいおきに看護師さんが来て点眼していきます。2~3種類?

瞳孔を開くものと、目の局所麻酔薬と思われます。

最初は沁みていた目薬が沁みなくなっていき、麻酔が効いてきたのを感じます。

あれ、そういえば、僕って麻酔効きにくいんじゃないか? 

我ながらお気楽なことにこの段階になって思い出したのですが、そういえば僕は歯医者で治療する時に麻酔が効きにくい体質でいつも苦しんでいました。

歯医者ではいつも「痛かったら手を上げてくださいね」と言われて、その通り何度も手を挙げていると、最初は麻酔を足してくれるものの、そのうち

「はい、頑張ってくださいね」と言われ結局ただ我慢する、ということになります。(いっそ全身麻酔してくれ、と思います。)

一度など、肉の中に埋まっている親知らずを砕きながら取り出すということになり、やはりどんなに麻酔を追加しても痛みが消えない中、「前近代の拷問かよ!」と苦しみながら思いました。

と、こんな僕なので、…大丈夫かな?

少し不安になります。

不安になっているところに、お医者さんの診察。

僕の他に20代くらいの男性も呼ばれて、眼の状態を見たうえで、再度手術の説明になります。

目を見てもらうと、十分に瞳孔が開いているとのこと。

「手術中に体や顔、目を動かさないように気を付けてください」

と言われます。

体や顔は何とかなると思いますが、目って自分でコントロールしきれるものなのかな?と改めて少し不安に。

でも

「緊張しますよね(笑)。でも、私たちにおまかせくださいね。」

の一言で少し緊張が和らぎました。

言葉って大事だなあ。

医師の輪郭は終始ボヤけており、なんか、UFOに連れ去られた無力な人間になった気分。

そこからまたしばらく時々点眼されて待っていると、さっき一緒に診察を受けた男性が先に呼ばれました。

しばらくして、僕も呼ばれました。

手術室前。アイデンティティについて考える。

また20分ほど?手術室前の一人掛けのイスで待たされます。

そこまで強い緊張はありませんが、感傷に近い感情がゆっくりと流れ、最後の(願わくば)ボヤけた手の平の輪郭を楽しみました。

ヨガをやるときのゆったりした呼吸を心掛けていたことも、心の平静につながっていたかもしれません。

また、人間のアイデンティティについて少し考えていました。

人間は自分を特徴付ける良いものも悪いものも(ときに良いとか悪いとかは交わったり反転したりするわけですが)自分のアイデンティティを形作る要素の一部とするけれど、僕は成人してから、「酒飲みの自分」というものをその要素の一つとしていたなあ、と思いました。

あたかもその要素が自分に不可欠なものだと長らく思ってきたけれど、やめてみてわかるのは、それは不可欠なものでもなんでもない、ということ。

そして「近眼でメガネを必要とする僕」というのも、同様に(無意識的にせよ)僕がアイデンティティの一部として採用してきたものなんだ、と感じました。

その自分が「裸眼で過ごす僕」になったとき、きっと大きくは変わらないけれど、マイナーチェンジが起きる。その変化が楽しみだな、と。

そういったアイデンティティの要素というものは、無意識的にも日々入れ替わり、変容していくものだけど、今回のように意識的に変えていくこともできる。

変わることは悪いことではない。変わった先でも残る「自分らしさ」といったものが大事なんだ。などと、とりとめなく考えていました。

手術 レーザーで通り道を開ける

やっと呼ばれて、手術室へ。

まず、レーザーでレンズの通り道を開けるため、青いフルフラットの寝台に寝かされて、頭を固定されます。

目を開かれて、レーザーの機械の下へ移動。

まずは右目から。

赤い強い光が4つ、その周りに8つの赤い光が見えます。

点眼液などが目に注がれます。

機械の声で「registration」と聞こえます。

おそらく、レーザーを入れるための計画時の画像と、リアルタイムの画像を照合して位置合わせをしたのだと思われます。

次に若い技師さんorドクターが、「レーザー始まります」と教えてくれます。

先ほどの赤い光の中に、緑の光が混ざってきます。

「50%…80%…終わりました」

と、思いのほか早いです。

さっき心配していた痛みも全くありませんでした。

左もそのまま同様に。

手術 ドクターがレンズを入れていく

レーザーが終わると、頭の固定が外されて、別のリクライニングするイスに座ります。

寝かされて、目の上と下に目を開けるためのテープを貼られて、また、目を開くための器具もつけられます。

右から施術に入りますが、おそらくレンズを挿入する器具にレンズを装着?するのに少し時間がかかります。

上を見るように言われ、ライトがつきます。

3つの強いライトが光ります。(右側がややとんがっている二等辺三角形の形)

ものすごくまぶしいですが、なんとか耐えられます。(というか、閉じようにも閉じられない。)

途中途中で点眼薬が入ってきます。

おそらく目尻側から丸めたレンズが入って、中で開き、さっきまでぼんやりしていたライトがクリアに!

僕の場合は乱視があるため、レンズを適当な角度に回していく作業があると聞いていました。

痛みは全然ありませんが、なんとなく鈍い圧迫感みたいなものが続きます。

無事終了。左目も同様に。

とりあえず痛みが無くて良かった!

イスから立ち上がった時点で視力が出ているのがよくわかります。

わお。

休憩室へ

1人1人仕切られたスペースへ通されて、眼圧を下げる錠剤を3粒服用。

リクライニング出来る一人用のイスで1時間くらい休みます。

お菓子のビスコを一つおいてくれていて、それを食べました。

1時間ほどすると呼ばれて、医師の診察。

問題なくレンズが入っているとのこと。

よくわかっていなかったけれど、施術してくれたのは副院長でした。

その後、1週間の間、毎日5回点眼する目薬を3種類、普段の生活で常にかける保護用の透明なサングラス、寝るとき用の眼帯などを渡されます。

万一痛みがあるとき用の痛み止めも。(今のところ全然使う機会無し)

そして、そのまま帰宅。

クリニックを出たのは18時頃だったので、入ってから3時間半くらいで終わった感じです。

↓メガネto another メガネ でも、度は入っていなーい。ちょっと痛々しいですね。

帰り~当日夜。巨大化する世界。ハローグレアの美しき世界。

しばらくコンタクトレンズをしていなかったので、メガネをかけていないとモノが大きく見えることにびっくり。

帰り道にスタバでお金を出すとき、トレイに百円玉を出したとき、「あれ、間違えて500円玉出しちゃった!?」と勘違いするほど大きさの認識にズレがありました。

メガネで視力を矯正していると、モノが小さく見えます(上の方のメガネの写真でもわかると思います)。

それが裸眼にもどったことで正しい世界が見えるようになったわけですが、僕にとってはモノが一気に1.2~1.5倍くらいに見えたのです。

(思えば、最後にコンタクトをしたのは10年ちょっと前の結婚式の時以来?)

家に帰ってからも、サラダを作ろうとしてキュウリを出したら、昨日買った時より大きくなった!?サバ缶がデカい!自分の手のひらがビッグ!と、いちいち新鮮で面白かったです。(翌日でもまだ新鮮)

また、話に聞いていたハローグレアという現象もやっぱり出ていました。↓のブログ記事にも解説が載っています。

ICLの後遺症・デメリット 光の輪(ハローグレア)の見え方を解説 | ICLで裸眼ライフ (icllife.com)

暗い時に光を見ると周囲に光の輪が出たり、光そのものが2重に見えたり。

僕の場合は左目が光が4重、右目が2重に見えました。これはこれで面白い感じはします。

しかし、これも少しずつ気にならなくなるようです。

目は、痛いというわけではないけれど、さすがに手術による疲れのようなものがあります。

22時くらいには眠りにつきました。

翌日

朝起きて、「あ、いきなり見えてる」というのに改めて少し感動。

メガネを探す必要がありません。

これなら、大地震が来た時にもメガネが見つからずに逃げ遅れる心配もありません。

朝の点眼を済ませて、近くが見えるか確認。

30㎝の物差しで測ってみると、26~27センチくらいで焦点が合います。

それより近いとぼやけるので、やはり老眼が出てるなあ、と実感。

でも、この程度であればまだ老眼鏡もいらないかな。

これで僕も、晴れてガンズの仲間入りです。(タレントのみうらじゅんが、老眼をかっこよく表現しようとしてローガンズ/ガンズと言っていた。)

診察

手術の翌日は診察に。(1週間後にも行きます)

クリニックで視力測定すると、右が1.5、左が2.0出ているとのこと。

無事に視力が出ていて安心。

その後、医師の診察。

レンズの位置なども問題ないとのこと。

また1週間後に診察を受けて、そこから保護メガネも目薬も無しで普通の生活に入れる予定です。

保護メガネは、締め付けが強くて耳の上あたりが痛くなってきたので、耳のあたりにあるシリコンの部品を外したらだいぶ楽になりました。

今後も何かICLの術後で気づいたことがあたらブログに書きますね。

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