『終電を逃す』9月6日(月)
サンキュータツオや何人かのお笑い芸人さんたちと飲みに行く。
楽しくていつの間にか終電を逃していることに気づく。
朝まで飲もう~、ということになるが、家族へ連絡していなかったので困った、と思う。
そういえば、お酒やめてたのに飲んでしまった?とびっくりするが、僕のジョッキは炭酸水で安心する。
『チベットヘ行く~癌と死の恐怖』9月5日(日)
チベットへ来ている。
敬虔なチベット仏教の信者たちと同じルートをたどる旅のようだ。
どこかで太鼓や笛の音がしている。
高い山の上なだけあり空気が驚くほど綺麗で、人々の服は赤や黄色、緑色などの極彩色。
心が高鳴る。
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実家にいる。
一年ほど前、癌になって注射で(抗がん剤?)治療をしたことを急に思い出す。
福岡に住んでいる姉がいて、僕は不意に大きな不安に襲われ、彼女の膝に顔を押し当てて泣く。
そのうち、姉の顔が立川談志の娘の松岡弓子さんに似てくる。
そして、ふと見ると今度はお笑いコンビ「2丁拳銃」の川谷氏の奥さん野々村友紀子さんに見えてくる。
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姉の膝から顔を上げると、僕は中学生になっている。
朝だ。
先ほどの不安感は少し静まったものの、こんな病への恐怖、死への恐怖の中で学校へなど行っていられない、という気持ちになってしまっている。
既に1時間目には間に合わない。
2時間目には間に合うかもしれないが行きたくはない。
街に出る。
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街は戦争状態になっている。
ジープに乗った外国の兵士が無差別的に通りの人々を「非国民」などと言いながら銃で撃ち、バタバタと倒れていく。
兵士たちはまるで何かの事務仕事を片付けるかのように人を撃ち、仲間同士で戦況について話し合っている。
でも、僕にはその光景は何の感情ももたらさない。
そして弾は不思議と僕には中らない。
頭の中は自分の癌のことでいっぱいだ。
そういえば、立川談志も死んじゃったんだなあ、などと急に思ったりする。
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