『温泉宿の演劇ワークショップ』5月19日 水
電車で山の上にある温泉宿まで行く。見渡す限りのどかな緑の風景である。
近くに座っていた女子高生二人組が、「あなたのズボン、イカしてるね!」と言ってくれて気分が良くなる。見てみると、目の覚めるような水色のズボンであった。ただ、僕のリュックも全く同じ色で、これは色がかぶりすぎてしまったなあ、と思う。
温泉宿に着くと、そこはどこかの小学校か中学校の校舎のように見えた。
そういえば僕は演劇の練習に来たのだと思い出す。
講堂のようなところに学生たちが集まっており、すぐに通し稽古が始まった。
僕にも役が割り当てられている。
配られた台本には、しかし僕のセリフ部分が空白でプリントされており、困って周りに助けを求める。
すると、会社の同僚のYさんがいて、手書きのセリフを渡してくれる。
ありがたいと思い見てみると字が汚いわけではないのだが字のクセが強いのと、難しい感じが使われていたりしてどうしてもセリフを言う時につっかえつっかえになってしまう。
指導している先生たちをみると、小学校の時の担任のH先生や、他のクラスの担任だったK先生であった。
僕がたどたどしすぎるのでちょっとどんよりした空気になるが、稽古はまた明日、ということになった。
『立候補受理されず』5月18日 火
選挙の日で、市役所の周りにたくさんの人が集まっている。僕もそこにいる。
選挙管理委員会の人が僕のところにやってきて、
「あなた、立候補は受理されませんでしたよ!」
と言う。
立候補したいと思ったこともないので、特段問題はない。
その後、高校の剣道部の練習にOBとして参加しに行く。
『会社のエレベータ』5月17日 月
会社を辞めたくなり、休日に事務所へ行き荷物の整理をしたり、ネットで退職に関わる調べものなどする。
後日平日に会社へ行くと会社の同僚が
「このあいだ休日に会社に来ていたのはなぜ?随分仕事とは関係のない調べものをしていたようだけど。もしかして会社やめるの?もしやめるとしてもそれって俺のせいではないよね」
とねちっこく言われる。
気分が悪くなり、「もうそれ以上何も言わないでください!」と言って逃げ出す。
エレベータに乗って上の階に行く。(本当は上の階など無い)
上の階には小川が流れており、他の同僚たちが小川のほとりにたたずんで話をしている。
小川の水をバケツですくうと、メダカやアマガエルがいるのに混じって、頭部だけ猫の魚が数匹入っている。
「ねえ、もっとその猫みたいな魚つかまえてくれない?」と同僚が言う。
「僕も初めて見たし、よくわからないんです」と返す。
僕としてはそれよりもさきほどのねちっこい同僚が追いかけてきている気がして、またその場から逃げる。
エレベータで更に上の階に行くと、落ち着いた雰囲気のバーがあり、そこには仕事の知り合いがたくさんいる。その場所も僕には落ち着かなくてさらに上の階へ逃げる。
最後にたどり着いた場所では、床に血がついていたり、いたるところに排せつ物が放置されていてスラムか世界の果てのように思う。
その階から階段で降りても降りてもそのような風景が続く。
そこには時々人がいるのだが、話しかけても反応が鈍く、早く元の世界に戻りたくて仕方なくなる。
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