『人を動かす 』D・カーネギー 著  山口博 訳 創元社        その2(パート2 人に好かれる六原則のうちの1~3)

本の紹介

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『人を動かす』を少しずつ読んで紹介しています。

まだ途中ですが、読んでいると、「なるほど、そうだよなあ」と思うことばかりです。

さすがに1936年から売れ続けているだけあるなあ、と思わされます。

僕も、出来るところから日々の生活に取り入れていきたい、と思い始めています。また、多くの人がこの本を読んで実践したら世の中が良くなるだろうなあ、と思います。

いや、もちろんみんなが実践することはあり得ないけれど、せめて自分が変わることによって、自分の家族だけでも、友人との関りだけでも、職場の人たちとの関係だけでも、良い環境が作れるきっかけに出来たら素敵ですよね。

僕は、とりあえずいままでよりも家族の話に耳を傾けるようにしたいと、思っています。

人に好かれる六原則

2パート目は 「人に好かれる六原則 」ですが、今日は①~③までを紹介したいと思います。

① 誠実な関心を寄せる

② 笑顔を忘れない~笑顔で接する。

③ 名前を覚える~名前は、当人にとって、最も快い、最も大切な響きを持つ言葉であることを忘れない。

④ 聞き手にまわる

⑤ 関心のありかを見抜く~相手の関心を見抜いて話題にする。

⑥ 心からほめる~重要感を与える―――誠意を込めて。

① 誠実な関心を寄せる

この章で強調されているのは、人間が最も関心を持っているのはほかならぬ自分自身であるという事実、そしてだからこそ他人に興味を持って関心を示すことによって人間関係が良くなるよ。ということかと思います。

ここでも多くの事例が紹介されていますが、一つご紹介。

ナフルという男がチェーン店に石炭を数年間売り込んでいるが全く成果が出ない。そこでチェーン店の社長に石炭を売り込む代わりにチェーン店について教えてほしいと申し入れたところ、当初1分の約束だったのが、2時間近くの時間を割いてくれて説明をしたり資料を見せてくれたりと一生懸命対応してくれたと言うことです。この社長はチェーン店というものに対して大変な誇りを持っており、人類のためになるという強い信念を持っていたため、ナフルがそこに関心を持ってくれたことをうれしく思ったのです。これをきっかけにナフルさんは石炭を受注することができたのだそうです。

他人に示す関心は、人間関係の他の原則と同様に、必ず心底からのものでなければならない。関心を示す人の利益になるだけでなく、関心を示された相手にも利益を生まねばならない。一方通行ではなく、双方の利益にならなくてはいけない。

本書:P86

必ず心底からのものでなければならない。 」というのは重要ですよね。人間て本心でないことって結構わかってしまいますからね。

②  笑顔を忘れない~笑顔で接する。

これもものすごく当然なことではありますが大事なことですよね。

仏頂面で過ごすよりも笑顔でいた方が周りもうれしいし、結局本人にとっても良いですから。

犬や赤ちゃんの邪気のない笑顔が(犬は笑っているのかよくわからないですが)、場の空気を和ませたり不機嫌な人を一瞬でも幸せな気分にさせてしまうことがあると思います。

また、ある電話でセールスを行う会社のモットーは「電話でセールスするときは笑顔を忘れるな」だと紹介されています。これはよくわかりますね。電話って、相手の表情が見えないのに見えるってことありますよね。

可愛い犬でも赤ちゃんでなくても、僕たちは笑顔になることができる。そして周囲を少しだけ変えることができる。こんなに安上がりで素晴らしい魔法はないと言えるかもしれません。でも、笑えないときもありますよね。そんなときは、無理にでも笑うことだ、と書かれています。

ハーバード大学の教授だったウィリアム・ジェイムズという人の説が紹介されています。

「動作は感情に従って起こるように見えるが、実際は、動作と感情は並行するものなのである。動作のほうは意志によって直接に統制することができるが、感情はそうはできない。ところが、感情は、動作を調整することによって、間接に調整することができる。したがって、快活さを失った場合、それを取り戻す最善の方法は、いかにも快活そうにふるまい、快活そうにしゃべることだ……」

本書:P95

心身一如とか心身一元論という言葉を聞いたことがありますが、たしかに、心と身体は関連しあって、相互に影響しあっているのだと思います。僕は1年半ほどヨガをやっていますが、よくヨガの先生が言われるのは、呼吸や動作によって心をコントロールできるのだ、ということです(逆に言えば、心の状態が身体にも現れます)。焦ったり怒りを持った心を鎮めるためにゆっくりした呼吸を数回行うと、確かに心は落ち着きを取り戻します。

それと同じように、笑顔は心の有り様を変えるのだろう、と納得がいきました。

実践が難しいときもあると思います。でも、試してみる価値はありそうだと思います。

③ 名前を覚える~ 名前は、当人にとって、最も快い、最も大切な響きを持つ言葉であることを忘れない。

僕が似合わない営業職をはじめて早くも10数年が経ちました。

営業であれば名前を覚える、という特技があるに越したことはないと思いますが、僕はあまり得意ではなく、ばったりお客さんと出会った時にとっさにその人の名前が出て来ないで、名前を呼ぶことができずなんとなく話をしてしまうことが結構あります。

人間は、自分の名前にとてもこだわりがあり、誇りがあり、大事にしているものだそうです。考えてみれば僕もそうなんだと思います。自分の名前と自分自身の存在というのは不可分で、名前というのは自分そのもの、でもあるのだと思います。

この章では、ルーズヴェルト大統領や鉄鋼王のカーネギーなど、人の名前を覚えることや名前を上手に使うことがいかに彼らの成功に役立ったかという例が出てきます。

カーネギーは、商売敵とのし烈な競争をしているときに相手の会社の社長とばったり出会い、合併を持ち掛けます。最初は警戒していた社長が、その社名はどうするのか、と聞かれるとカーネギーは相手の社長の名前を社名にする、と言います。それがその社長の心を打って商談がスムーズに進んだそうです。

普通は僕らは誰かの名前を会社名にするような機会には恵まれませんが、でも相手の名前を尊重し、大事にするということくらいはできるはずです

そういえば、自分の子供たちの名前を文字ってちょっとからかっただけで子供たちはびっくりするほどキッパリと「僕の名前は/私の名前は〇〇だ」と言います。幼い子供でさえそうなのですから、自分の名前と数十年付き合っている大人にとっての自分の名前というのは本当に大事なものなのだと思います。

とりあえず、僕にできることとして仕事上のメールを送る時など、いままで名字だけで済ませていたのをフルネームで書くようにしよう、と数日前から心がけています。そして、いままでよりももう少し、人の名前を覚えようと思っています。名前を覚えるというのはやはり、その人に対して関心を持っているという心の現れなのだと思います。だからこそ、それをしてもらえた時に人の心が動くんだろうな、と思います。

今日のまとめ

今日は

① 誠実な関心を寄せる

② 笑顔を忘れない~笑顔で接する。

③ 名前を覚える~名前は、当人にとって、最も快い、最も大切な響きを持つ言葉であることを忘れない。

について勉強しました。

どれもとても当たり前なことのようで、でも僕自身全然できていないことだなあ、と反省するとともに、できるところからやってみよう!と思いました。

次回は

④ 聞き手にまわる

⑤ 関心のありかを見抜く~相手の関心を見抜いて話題にする。

⑥ 心からほめる~重要感を与える―――誠意を込めて。

について書こうと思います。

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