『テーマパーク アメリカ(竹中直人との遭遇)』(4月30日 金)
アメリカをテーマにした遊園地のようなところにいる。僕はまだ中学生で、この場所には修学旅行の一環で訪れているようだった。
ファーストフード店に行くと、隣り合うバーガーショップの女性の店員同士が言い争いをしている。
「私の店のハンバーガーの方が美味しい!」
「いいや、うちの方がバンズがしっかりしているし、それにパテだって…」
とどちらも引かない。おそらくこれもシナリオ通りのやり取りなのだろう。
同級生たちはフォークダンスのような踊りに興じている。僕はあまりそこにはいたくなくて路地裏へ、路地裏へと誘われるように一人で歩き回り、さまよう。
…完全に迷ってしまった。
見渡すと、そのあたりは見るからに貧しい人々が暮らすエリアで、彼らは皆、洗濯で生計を立てているようだった。でも彼らの表情は一様に明るく、幸せそうにも見えた。本当は生活は大変なのだろうが。
うろついていると、竹中直人にそっくりな男が飛び出してきて、
♪you are my sunshine~
とアカペラで歌いながら踊り始める。そこへ人懐っこい感じの30~40代くらいの女性が現れて一緒に踊り始める。それを見ていた僕もうきうきと楽しくなり、歌い、踊った。
僕らは歌いながら踊りながら路地裏から路地裏へ、夢中で進むのだった。
それはミュージカル映画のような素晴らしいシーンだった。だけどいつか終わりが来る。ミュージカル映画の音楽シーンがいつも少し寂しげな余韻を残して終わるように、竹中直人(そっくりさん)と女性は何事もなかったかのように雑踏の中に姿を消していくのだった。
僕もまた、現実の中に戻っていく。
『シミュレーションおじさんたち』(4月27日 火)
40~50代の男二人が、住宅街を歩きながら何やら熱心に話し合っている。
一人が先輩格で、もう一人が教えを請う(こう)ような関係だ。
後輩「先輩、こんな道の場合はさすがに戻ることは出来ないでしょうね?」
先輩「いや、そうでもないな。この場合にはこの小さな空き地にバックで入れて切り返し、ここにこうして、さらにこうして…。」
どうやら、彼らは道を歩きながらトラックで脱出不可能と思われる袋小路に入ってしまった時にどのように抜け出すかをシミュレーションして回っているらしい。
彼らの表情が生き生きと輝いていて、とても楽しそうだ。
これは運送会社の研修の一環なのか、そうでないならお金のかからないとても良い遊びだと思った。
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