『湖面に浮かぶレンタカー屋』2021年5月8日 土
見渡す限りの湖。そしてそれを取り囲む山々。
僕はその湖の真ん中にポツンと浮かぶ孤島のようなレンタカー屋さんで働いている。
昨日降った大雨の影響で湖水の水面が上昇し、レンタカー屋には柵も何もないので、湖面との境目がわからなくなっている。
鏡のように空を映す湖面に立つのは幻想的で少し足がすくむような怖れも感じる。
そんな中にも、物好きなお客さんが来る。50代くらいの女性だ。
僕は車に乗った彼女をL字型に曲がった道を誘導する。
長年勤めている僕には湖と道との境目が把握できるので、当然ながらしっかりと誘導出来…。
落ちた。車はあっという間に湖に飲み込まれていく。
そのあと女性の両手だけが湖面から突き出してくる。僕はあまりのことに助けることもできず、しばし呆然と見ているだけだった。
『ウディ・アレンのインタビュー』2021年5月7日 金
映画監督のウディ・アレンがホテルの一室でインタビューを受けているのがテレビで流れている。
彼がにこやかにユーモアを交えて話をしていると、誰か女性のくしゃみが聞こえる。
最初はそのまま話をしていたが、くしゃみが何度も聞こえるのでウディも放っておけなくなったようで、「Oさん、大丈夫かい？」と彼は笑いながら言う。
「はーい、すみません」と答える女性の声をきいて、声の主が娘と同じ保育園だった男の子のお母さんだと気づく。
たしか彼女はテレビのヘアスタイリストをしていたのだった。
こういうところで活躍しているのか、と思う。
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ファミコンのMOTHERやスーパーファミコンのMOTHER2のようなドット絵の世界にいて、自分を俯瞰して眺めている。（というよりはゲームそのものに入り込んでいる感じ）
僕であるゲームのキャラクターは先端にドリルのついた乗り物に乗り込むと、広大な草原の下に広がる地下世界にドリルで掘りながら進んでいく。
地下世界はどこまでも広がっている。
『淀んだ川のほとり』2021年5月6日 木
古道具屋で掛け軸を物色し、その後、なんだかんだで右の眉毛を失ったりいろいろあったが、とある川のほとりに家を買うことにした。
その川には釣り人が多い。
鰺などが釣れているのを見ると、ここは汽水域のようである。
水はあまりキレイとは思えない。流れがゆっくりになるあたりには洗剤のような泡が筋状に集まっていたりするからだ。
僕もここに住み始めたら釣りをしたいが、食べれるのか気になる。釣り場を管理しているような人がいたので、そのことについて聞きたいのだが、どうにも忙しそうで聞けずじまいである。
ふと見ると、釣り人の一人が天を突くような長い釣り竿で人の背はあろうかと言う巨大な魚を釣り上げた。
どこか底知れぬ怖さを感じる。
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